LAギャラクシーのオーナー フィリップ・アンシュッツ 「彼がいなければ今日のMLSはない」コミッショナー
米国メジャーリーグサッカー(MLS)のLAギャラクシーといえばベッカムが所属していたことで有名だ。現在では元リバプールのジェラード、元バルサのドスサントスらスター選手を擁する。
近年、うらやむばかりの、目覚ましい発展を遂げるMLSの最も貢献した人物と言われるのがフィリップ・アンシュッツである。彼は最もリッチな米スポーツオーナー3位(資産総額1兆3000億円)に選出され、MLS創設でも尽力。MLSコミッショナーにして「今日のMLSがあるのはアンシュッツのおかげ」と言わしめるほどの貢献者だ。ベッカムをロスに連れてきたのもこのオーナーである。
さてアンシュッツ、なぜこれほどの財産があるのだろうか。祖父はロシア系の移民で銀行業でビジネスを展開し、父は掘削企業を築いた。アンシュッツはその父の企業をバイアウト(買収)しビジネスに成功、財を成した。
その資産を不動産、鉄道、株式などに投資。これが奏功し資産を増やしたという。なお現在はLAギャラクシーの他、MLSの一員だったチーバス、サッカー以外ではLAキングス(アイスホッケー)を所有する。
サッカークラブのオーナーは金持ちの道楽、と言われることもあるようだが、アンシュッツはMLSの各チームが収益を上げることに成功している。彼の貢献もありメジャーリーグサッカーはビジネスとして成り立っているのである。
ベッカムがLAギャラクシーに在籍して頃、ミランやパリサンジェルマンといった欧州ビッグクラブに短期のレンタル移籍をしていたことがあったが、これは宣伝的には大きな効果を上げたのではないだろうか。MLS「LAギャラクシーのベッカム」が来た、というだけでアメリカサッカーに嫌でも注意が行くだろう。
現にピルロやカカ、ビジャ、ジェラード、ドログバなど世界的名手がMLSに集結。Jリーグにもリッチオーナーを呼び込み、活気をもたらしてもらいたいものである。